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編集後記 フリーアクセス
著者: 武藤徹一郎
所属機関:
ページ範囲:P.227 - P.228
文献購入ページに移動この際,組織診断が問題なのか,臨床的治療方針が問題なのか?生検診断が癌であっても,臨床的(内視鏡的)に良性の隆起性病変(m癌)と判断されたら,ポリペクトミーを行う臨床医は全国で何人くらいいるのだろう.もしその数が少ないなら,生検のover-diagnosisによって不必要な手術が行われる頻度は少なくないに違いない.病理医は,それは臨床の問題であると言い,臨床医は臨床的判断を忘れて小さな組織片に基づいた癌の診断に振り回され,わずかな材料で大腸癌の発生論を論じるのに夢中になる.
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