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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻3号

1989年03月発行

文献概要

今月の主題 大腸腺腫と癌(2) 主題研究

大腸腺腫とDNA

著者: 正木忠彦1 武藤徹一郎1 鈴木公孝1 森岡恭彦1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.308 - P.316

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要旨 54個の大腸腺腫の核DNA ploidy patternを落射型顕微測光法により分析した結果,diploid+polyploid patternを9個(17%),aneuploid patternを7個(13%)に認めた.これら2つのploidy patternの出現頻度は腺腫の異型度が高いほど,病変の大きさが大きいほど高率であった.特に構造異型が発現していないmoderate atypiaの中にaneuploid patternを呈するものが認められたことは,核DNA ploidy patternの解析が大腸腺腫の異型度分類の新たな指標になりうることが示唆された.組織切片による核DNA量の測定は,異型度と正確に対応した測定が可能でありスメア法あるいはフローサイトメトリーの短所を補うものとして価値があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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