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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻3号

1989年03月発行

文献概要

研究

陥凹型早期大腸癌の成因と内視鏡像に関する検討

著者: 長廻鉉1 屋代庫人1 五十嵐達紀1 太田代安律1 佐藤秀一1 鈴木茂1 長谷川かをり2

所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター 2東京女子医科大学消化器病センター病理

ページ範囲:P.331 - P.340

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要旨 6例の陥凹型早期大腸癌について検討した.陥凹の定義は切除標本肉眼像を基本にし,それで陥凹部分が大部分を占めるものとした.成因としては,①水平急速発育,②未分化癌,③腫瘍の崩壊脱落,の3つが考えられた.内視鏡像では発見のきっかけとして,陥凹,平坦,扁平隆起であるを問わず限局性の発赤を重視すべきであることがわかった.陥凹型早期癌の好発部位として直腸と横行結腸があるが,特に後者は早期癌の少ない部位であり注目される.また陥凹型癌は進行癌に合併(同時,異時)してみられることが多く,癌の術後のフォローにおいて特に直腸・横行結腸で陥凹型癌に注意すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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