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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻3号

1989年03月発行

文献概要

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編集後記

著者: 西澤護

所属機関:

ページ範囲:P.354 - P.354

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 今から25年前ごろまでは,その道の大家が胃癌の大部分は胃潰瘍,胃ポリープから発生すると学会の特別講演などで述べ,新聞紙上をにぎわすこともしばしばあった.そのため,一時は医家だけでなく,一般の人々の口にまでのぼるほど信じられるようになった.ところが,その後,全く間違いであることがわかり,胃潰瘍や胃ポリープが手術の対象にならなくなってきた大きな要因になった.

 胃癌についてだけでなく,学問にはそのようなことがしばしばあって当然なのだが,大家と言われる人たちの声は大きく,大きな仕事をする反面,大きな間違いも起こしやすい.数多くの小さな声は,大きな声に惑わされないよう,常に冷めた日で観察することが大切ではなかろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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