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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻4号

1989年04月発行

今月の主題 胃・十二指腸出血の非手術的治療

主題

胃・十二指腸出血の病態―出血性胃・十二指腸潰瘍手術例からみた検討

著者: 塚本秀人1 比企能樹1 桜本信一1 三重野寛喜1 榊原譲1 西元寺克礼2

所属機関: 1北里大学医学部外科 2北里大学医学部内科

ページ範囲:P.367 - P.375

文献概要

要旨 最近10年間の出血性胃・十二指腸潰瘍手術例134例からみた胃・十二指腸出血の病態について検討した.非観血的止血法が施行されていない82例と非観血的止血法施行後に手術となった52例の2群に分けて分析し,前者において胃潰瘍では短時間のうちに大量の輸血を要するものが多く緊急手術率が高かったが,十二指腸潰瘍では比較的緩やかに出血するものが多く待期手術のほうが多かった.潰瘍の性状別では,慢性潰瘍より急性潰瘍のほうに重症例が多く,露出血管の有無では露出血管を認めたものに重症例が多かった.後者においては非観血的止血法が無効と考えられたものが65%であり,潰瘍の性状別にみると急性潰瘍に無効例が多かった.前者と後者の比較では後者において緊急手術率がやや低く輸血量も減少しており差がみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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