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初心者講座 食道検査法・16
肉眼分類の解説(1)表在型食道癌
著者: 板橋正幸1 廣田映五1
所属機関: 1国立がんセンター研究所病理部
ページ範囲:P.471 - P.475
文献購入ページに移動はじめに
最近,食道の内視鏡検査法などの発達にしたがい,比較的表在性で予後の良い癌の発見が急激に増加しつつある.これらの表在性(または早期)食道癌の形状を十分表現し,かつ共通に討論するための新たな肉眼分類が求められ,1986年7月に,食道疾患研究会内に食道癌病理分類改訂委員会(下里幸雄委員長)が発足した.1987年6月の第41回食道疾患研究会(施設代表者会議)で最初の試案が提案され,1年の試行期間後,1988年6月の第42回食道疾患研究会で主題IIとして「食道癌肉眼分類の検討」がもたれ,大勢として試案はほぼ受け入れられたと判断された.上記委員会では同研究会での討論を踏まえ,少数の小さな訂正を加え,最終案が作成された.本稿では,その最終案を同委員会の1人(板橋)として紹介し,国立がんセンターのデータ,および研究会で発表された諸施設のデータを参考にしながら解説を加える.
最近,食道の内視鏡検査法などの発達にしたがい,比較的表在性で予後の良い癌の発見が急激に増加しつつある.これらの表在性(または早期)食道癌の形状を十分表現し,かつ共通に討論するための新たな肉眼分類が求められ,1986年7月に,食道疾患研究会内に食道癌病理分類改訂委員会(下里幸雄委員長)が発足した.1987年6月の第41回食道疾患研究会(施設代表者会議)で最初の試案が提案され,1年の試行期間後,1988年6月の第42回食道疾患研究会で主題IIとして「食道癌肉眼分類の検討」がもたれ,大勢として試案はほぼ受け入れられたと判断された.上記委員会では同研究会での討論を踏まえ,少数の小さな訂正を加え,最終案が作成された.本稿では,その最終案を同委員会の1人(板橋)として紹介し,国立がんセンターのデータ,および研究会で発表された諸施設のデータを参考にしながら解説を加える.
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