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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻6号

1989年06月発行

文献概要

今月の主題 急性胃粘膜病変(AGML) 主題

外科の立場からみたAGMLの概念

著者: 北島政樹1 木内立男1 酒井憲孝1 新川定1

所属機関: 1杏林大学医学部第1外科

ページ範囲:P.619 - P.628

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要旨 急性胃粘膜病変(AGML)は“急性の症状を伴って突然発症する胃粘膜病変”と概念的に理解されてきたが,あくまでも臨床の立場に立った概念であり,その発症機構,診断および治療の面から総合的に概念に言及した報告は少ない.そこで今回,発症機構について再灌流現象によるフリーラジカルの関与を実験的に証明し,病態生理についての概念を示した.更に治療面についてはH2ブロッカー出現前と後の死亡率および手術施行率の変化について著しい差のあることを認めた.すなわちH2ブロッカーが有効であるということである.しかしこの治療に反応しない症例も存在し,外科手術を余儀なくされる場合もあり,このような症例に対しては胃(亜)全摘術を採用している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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