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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻6号

1989年06月発行

文献概要

今月の主題 急性胃粘膜病変(AGML) 主題

急性胃粘膜病変(AGML)の成因―外科の立場から

著者: 塚本秀人1 比企能樹1 三重野寛喜1 陶山伸一郎2 一原亮2 西元寺克礼2

所属機関: 1北里大学医学部外科 2北里大学医学部内科

ページ範囲:P.645 - P.651

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要旨 1971年7月より1987年12月までに北里大学病院で急性胃粘膜病変(AGML)と確診された症例は231例であった.これらの誘因をみると薬剤87例,精神的ストレス57例,不明51例の順で多く,身体的ストレスとしての手術侵襲,外傷,熱傷は各々9例,2例,3例であった.胃酸分泌亢進による攻撃因子増強などよりも,胃粘膜血流の低下や粘液産生の低下などの防御因子減弱をAGML発生の主因とする報告が多いが,外科の立場でのストレス潰瘍発生においては,ストレス刺激による迷走神経,内臓神経,副腎皮質の胃に対する作用がからみ合って生じる攻撃因子と防御因子のバランス失調を根本的な成因と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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