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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻6号

1989年06月発行

文献概要

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海外文献紹介「潰瘍初期療法の中止後に,その治療薬が潰瘍の再発に及ぼす影響:対照を用いた臨床治験を併合した評価」

著者: 中村常哉1

所属機関: 1愛知県がんセンター消化器内科

ページ範囲:P.720 - P.720

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 Influence of ulcer healing agents on ulcer relapse after discontinuation of acu tetreatment: a pooled estimate controlled clinical trials: Dobrilla G, et al (Gut 29; 181-187, 1988)

 潰瘍再発の頻度が最初の治癒を生み出した薬剤によって変わるかどうかという疑問に研究者たちが挑戦し始めたのは,ほんのここ10年のことである.著者らは以下のcriteriaに合うtrialをmeta-analysisの手法により分析し,H2-antagonistで治療された患者と他の抗潰瘍剤で治療された患者の6か月と12か月の再発頻度を比較した.criteriaは,①対照薬は特異的な,証明された抗潰瘍効果を持つ,②1治療群は少なくとも患者数は10人以上,③少なくとも6か月間followされた,④十二指腸潰瘍と幽門前庭部潰瘍であること,⑤最初の治癒は単剤で得られたものであること,⑥治癒後は維持療法は行っていないこと,などであり,すべてのtrialの結果を併合するために,Cochran's weighted methodがそれぞれのtrialにおける再発頻度の差に応用された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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