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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻7号

1989年07月発行

今月の主題 胆道疾患の非手術的治療の進歩

主題

ピエゾ効果方式衝撃波破砕療法―胆囊胆石に対する有効性と安全性の検討

著者: 土屋幸浩1 埴谷一夫1 高梨秀樹1 西新井宏美1 大藤正雄1

所属機関: 1千葉大学医学部第1内科

ページ範囲:P.755 - P.761

文献概要

要旨 ピエゾ効果方式装置(EDAP LT-01)を用いて胆囊胆石73症例を対象に体外衝撃波療法を行い,有効性と安全性について検討した結果,次の成績を得た.①胆石数1個,径30mm以下でX線透過性,Ⅰ型エコーパターンを示す胆石群の破砕率は100%,完全消失率は53%であり,この胆石群は良い適応と考えられた.②石灰化胆石群の破砕率は62%,完全消失率は25%であり,胆石の選別を行うことで適応となりうることが判明した.③とう痛対策を必要とせず,外来通院で,繰り返し治療が簡便に行えた.④完全消失23例のうち74%(胆汁酸服用4例,非服用13例)は2か月以内の早期に消失した.これは,早期消失に関する胆汁酸溶解療法の併用の意義は少ないと考えられると共に繰り返し治療により胆石の一層の細片化が行えるピエゾ効果方式ESWLの特徴に基づくものと考えられた.⑤衝撃波照射による臓器への影響は軽微かつ低頻度であり,安全性は高いと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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