icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻7号

1989年07月発行

文献概要

症例

胃サルコイドの1例

著者: 岩間芳生1 浅井俊夫1 岡村正造1 山口初宏1 越知敬善1

所属機関: 1豊橋市民病院内科

ページ範囲:P.809 - P.814

文献購入ページに移動
要旨 患者は45歳,女性,人間ドックで胃の異常を指摘され当院受診.皮膚,眼病変なく,胸腹部理学的所見に異常なし.一般血液生化学検査に異常なく,ツ反疑陽性.血沈,梅毒反応,ACEともに正常.胃X線,内視鏡検査で穹窿部に3か所の皺襞集中部を認め,その中央はわずかに陥凹し大小の結節もみられた.体部には粘膜下腫瘍様の小隆起を,また幽門部には胃潰瘍瘢痕様のひきつれ部を認めた.生検で各病変の粘膜固有層内に中心乾酪壊死を伴わない,類上皮細胞肉芽腫を多数認めた.注腸X線検査で回腸終末部まで異常なし.両側肺門リンパ節腫脹なく,経気管支肺生検も異常なかった.以上より胃に限局したサルコイドと診断した.cimetidine 400mg/日で経過観察中であるが,胃部症状なく,8か月後の胃X線検査では初回検査時と変化なかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら