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海外文献紹介「無症状者にS状結腸内視鏡検査で発見される小ポリープ」 フリーアクセス
著者: 種広健治1
所属機関: 1県立愛知病院内科
ページ範囲:P.828 - P.828
文献購入ページに移動S状結腸内視鏡検査がルーチンに行われるようになり,ポリープが発見された場合,その取り扱いをどうするかが重要な問題となってきた.今まで,小ポリープは非腫瘍性で悪性化することはなく口側大腸に腫瘍性ポリープが存在する可能性を示すものでもないので,治療や全大腸内視鏡検査は不必要と考えられてきたが,最近小ポリープは過形成性ばかりではなく,しばしば腫瘍性であり,過形成性ポリープの場合でも高頻度に口側大腸の腫瘍性ポリープを合併することが報告されるようになった.そこで,無症状者の直腸S状結腸の小ポリープと口側の同時性の腫瘍性ポリープの発生頻度を検討するため,S状結腸に大きさ9mm以下のポリープが発見された場合,大腸内視鏡検査を行い全大腸のポリープを除去した.3,923名のうち258名(7%)に9mm以下のポリープが発見され,189名(平均年齢56歳)が大腸内視鏡検査を受けた.このうち179名に大腸内視鏡検査でもS状結腸の病変が確認された.
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