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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻9号

1989年09月発行

文献概要

今月の主題 胃粘膜下腫瘍の診断―現況と進歩 主題

胃粘膜下腫瘍のX線診断―拾い上げ診断を中心に

著者: 浜田勉1 加治文也1 窪田久1 三輪洋人1 最所大輔1 伊藤哲郎1 大蔵隆一1 梁承郁1 大野雅子1 渡邊晴生1 白壁彦夫2 池延東男2

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科 2早期胃がん検診協会中央診療所

ページ範囲:P.979 - P.990

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要旨 病理組織が確認できた粘膜下腫瘍46例48病変を研究材料とした.(1)隆起全体の要素:腫瘍の長径,厚さと粘膜面上での大きさ,高さとを比較し,粘膜面上20mm未満の場合,腫瘍の大きさに相関せず,粘膜面上20mmを越えると腫瘍の大きさとほぼ相関する傾向を得た.X線診断の限界は粘膜面からの高さが3mmであった.(2)隆起の辺縁の要素:山田分類による肉眼型は腫瘍の主座と腫瘍の厚さとに関係があったが,胃壁外への発育を判定できなかった.X線では山田Ⅰ型のうち主座がsmでは厚さ3mm以下,pmでは6mm以下を診断できなかった.(3)隆起の表面形態の要素:bridging foldは高率にみられたが部位に関係なかった.中心陥凹は組織学的に潰瘍形成するものに悪性の頻度が高かった.(4)X線の見逃し例の検討で辺縁の二重輪郭として描出されるものがみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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