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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻9号

1989年09月発行

文献概要

今月の主題 胃粘膜下腫瘍の診断―現況と進歩 主題

超音波内視鏡による粘膜下腫瘍の診断

著者: 吉田行雄1 笠野哲夫1 木平健1 佐藤貴一1 上野規男1 山中桓夫1 木村健1

所属機関: 1自治医科大学消化器内科

ページ範囲:P.1009 - P.1018

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要旨 従来行われている内視鏡検査,X線検査による粘膜下腫瘍(SMT)の診断は,粘膜表面に表れた腫瘍の間接所見に基づき行われているものであり,その診断能には多くの問題点が残されていた.これに対し超音波内視鏡(EUS)は壁外部分を含む腫瘍そのものの直接所見に基づいて診断するものであり,まさに画期的な検査法である.EUSの腫瘍断層所見より,SMTと壁外圧迫との鑑別は容易に,しかも確実となり,腫瘍の正確な大きさ,由来組織,発育形態の把握が可能となった.また,その内部エコー性状より,脂肪腫,囊腫,迷入膵などの質的診断も可能である.臨床的に最も問題となる筋原性腫瘍の良悪性の鑑別については依然として問題が残されているが,SMTの診断および内視鏡的治療の適応決定において,EUSは今や必要不可欠の検査法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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