文献詳細
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文献概要
私は,1982年に本書のオリジナルである英語版が出たとき,既に,これに目を通している.その内容の理解については,英文であることもあって,果たして自家薬籠中のものとなしえたかどうか,正直言って自信がない.今回,この本の日本語訳が出版されて間もなく,これを読む機会があった.
この本の心臓部を構成しているのは,ファイバースコープの挿入法と生検・ポリペクトミーに関する所だから,本書の第10章“大腸の内視鏡診断”,第11章“腫瘍性隆起性病変”,第12章“その他の悪性病変”の3章は蛇足である.むしろ,そのために本書がセミナーのテキストの域を出ないかのように見える.ましてや,絵の質にこだわる日本の読者には,それが香港製と断りがあっても,色のバラツキと焦点の甘さが不満として残る.
この本の心臓部を構成しているのは,ファイバースコープの挿入法と生検・ポリペクトミーに関する所だから,本書の第10章“大腸の内視鏡診断”,第11章“腫瘍性隆起性病変”,第12章“その他の悪性病変”の3章は蛇足である.むしろ,そのために本書がセミナーのテキストの域を出ないかのように見える.ましてや,絵の質にこだわる日本の読者には,それが香港製と断りがあっても,色のバラツキと焦点の甘さが不満として残る.
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