icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻9号

1989年09月発行

今月の主題 胃粘膜下腫瘍の診断―現況と進歩

主題症例

特異な超音波像を呈した胃平滑筋腫の1例

著者: 有沢富康1 塚本純久1 芳野純治1 丹羽康正1 田中正人2 横山泰久3

所属機関: 1名古屋大学医学部第2内科 2小牧市民病院内科 3横山胃腸科病院

ページ範囲:P.1040 - P.1044

文献概要

要旨 患者は51歳,男性で,人間ドックを受診し,胃X線,内視鏡検査で胃前庭部の長径約50mmの粘膜下腫瘍を指摘された.超音波内視鏡検査で腫瘤は第3層(粘膜下層)にはまり込むように存在し,低エコーの部分と無エコーの部分から成り,無エコー部は腫瘤の粘膜側に広範に存在し,低エコー部が樹林状に無エコー部に突出するように描出された.また,低エコー部と第4層(固有筋層)の連続性は認められなかった.腫瘤が大きいことや,10年前に行った検査のときに比し増大しているため手術を施行した.腫瘍は境界明瞭な45×45×20mmの半球状を呈し,腫瘍内には液体を貯溜し,腫瘤は液腔内に樹枝状に発育しており,病理学的には平滑筋腫であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら