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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻1号

1990年01月発行

今月の主題 上部消化管X線検査の現状の反省と将来―検査モデルを求めて

主題

1cm以下の早期胃癌の拾い上げ―反省と対応

著者: 浜田勉1 窪田久1 三輪洋人1 伊藤哲朗1 最所大輔1 大蔵隆一1 梁承郁1 大野雅子1 渡邊晴生1 吉峰二夫1 白壁彦夫2 池延東男2

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科 2早期胃がん検診協会

ページ範囲:P.39 - P.48

文献概要

要旨 1cm以下の胃癌95例102病変(陥凹型77病変,隆起型25病変)を対象とし,X線の立場で拾い上げの実際と限界を検討した.陥凹型は4mm以下では拾い上げができず,5mmが限界で,5mmの8病変のうち4病変(50%),6~10mmの65病変のうち37病変(56.9%)が拾い上げられた.瘢痕を伴う34病変(sm:17)は,28病変(82.4%)が拾い上げられたが,組織型や部位には関係がなかった.瘢痕を伴わない43病変(sm:3)は,13病変(30.2%)しか拾い上げられず,うち分化型が11病変を占め,胃角部と前庭部に多かった.いずれも周囲に隆起を伴うもので,主に圧迫法で拾い上げられ,二重造影法での拾い上げは少なかった.隆起型(sm:2)は6mmが限界で,13病変(52%)を拾い上げた.Ⅰ型5病変はすべて拾い上げたが,Ⅱa型20病変では大きさ9mm,隆起の高さ0.9mm以上の8病変(sm:2)を拾い上げ,部位より肉眼型に左右され,丈の低いものは拾い上げられなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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