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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻10号

1990年10月発行

今月の主題 中垂腫瘤

主題症例

回腸に浸潤した原発性虫垂癌の1例

著者: 小山登1 小山洋1 伊藤晴夫1 松原長樹2 飯田辰美2 下田忠和3

所属機関: 1小山消化器内科 2国立東静病院外科 3東京慈恵会医科大学病理

ページ範囲:P.1195 - P.1198

文献概要

要旨 虫垂原発の癌は比較的まれである.今回われわれは虫垂癌が盲腸・回腸末端部の背側で膨張性に増殖し回腸内腔に穿破し潰瘍を生じた1症例を経験したので報告する.患者は58歳男性,右側腹部痛を主訴として来院大腸内視鏡検査,注腸検査で虫垂入口部に中心陥凹を伴った辺縁平滑な隆起性病変が認められた.また終末回腸において,Bauhin弁近傍については明らかな粘膜面の変化は認められなかったが,それより口側にほぼ全周性の比較的伸展のよい潰瘍性病変が認められた.組織学的には膨張性に発育する虫垂原発の粘液癌であり,回腸末端にまで浸潤していた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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