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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻11号

1990年11月発行

今月の主題 直腸のいわゆる粘膜脱症候群

主題

X線診断の立場からみた直腸粘膜脱症候群

著者: 牛尾恭輔1 石川勉1 縄野繁1 水口安則1 若尾文彦1 大村卓味1 市川太郎1 山田達哉1 吉田茂昭2 横田敏弘2 藤井隆宏2 杉原健一3 森谷宜晧3 北條慶一3 板橋正幸4 廣田映五4

所属機関: 1国立がんセンター病院放射線診断部 2国立がんセンター病院内科 3国立がんセンター病院外科 4国立がんセンター病院研究所病理

ページ範囲:P.1267 - P.1281

文献概要

要旨 直腸粘膜脱症候群(mucosal prolapse syndrome;MPS)は比較的最近になって認識されるようになった疾患である.本症候群は炎症性病変でありながら大腸の種々の腫瘍性病変と類似した形態を呈する傾向がある.ときに進行大腸癌と誤診され,誤った治療が行われることがあるので,注意を要する.これまで11例のMPSを経験した,本病変は隆起を主体とする型と,潰瘍を主体とする型とに大別される.しかし,通常は病変に多彩性,多発性がみられる.次に形態的に経過を追えた4例から,①病変は可逆的であること,②短期間で形態が変わることがある,という知見を得た.診断に際しては,臨床症状,X線像,内視鏡像および生検組織診断との比較検討を行い,総合的に診断することが重要である.形態的な特徴像,年余にわたる経過例から得られた知見を,主にX線診断の立場から述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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