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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻2号

1990年02月発行

文献概要

今月の主題 膵囊胞性疾患―動態診断の基礎と臨床 主題

膵囊胞性疾患の病理―分類と鑑別

著者: 古田耕1 渡辺英伸1 池田靖洋2 岩渕三哉1 石原法子1

所属機関: 1新潟大学医学部第1病理 2福岡大学医学部第1外科

ページ範囲:P.139 - P.149

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要旨 画像診断の進歩に伴い,膵囊胞の発見頻度は増加したが,従来の膵囊胞分類では,良性非腫瘍性囊胞の多くを貯溜囊胞としか表現できず,囊胞の肉眼・組織形態を推定できない,という問題が生じてきた.これらを解決するために,対象147上皮性膵囊胞(43例)を,肉眼所見で単房性と多房性に分け,更に組織所見(上皮の種類とその割合)で固有上皮型(28囊胞),固有・粘液上皮混合型(19囊胞),固有・扁平上皮混合型(1囊胞),粘液上皮型(27囊胞),扁平上皮型(2囊胞),粘液・扁平上皮複合型(2囊胞),腺腫型(3囊胞),癌型(65囊胞)とに分類した.更に対象を囊胞径,粘膜高,囊胞房の点から検討し,腫瘍型囊胞と非腫瘍型囊胞の肉眼的鑑別を試みた.その結果,前者は囊胞径が大きく,粘膜高が高く,多房性であるという特徴を有していることが明らかとなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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