icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻2号

1990年02月発行

今月の主題 膵囊胞性疾患―動態診断の基礎と臨床

主題

膵囊胞性疾患のダイナミックCT診断

著者: 竜崇正1 炭田正俊2 菊池俊之3 山本宏3

所属機関: 1千葉県がんセンター消化器外科 2千葉県がんセンター放射線診断部 3千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.159 - P.166

文献概要

要旨 膵囊胞性疾患の診断には造影剤を多量に用いるダイナミックCTが有用である.megacysticの腫瘍性囊胞では仮性囊胞との鑑別が問題となる.仮性囊胞では形成された初期は壁が染まらないが,肉芽が形成され線維化が完成すると壁が染まるようになる.しかし壁は薄く比較的均一である.また周囲膵の腫大,石灰化,液体貯溜などの合併所見がみられることも多い.これに対し腫瘍性囊胞では壁はやはりよく染まるが壁は厚く,更に限局肥厚や内腔への隆起像がみられる.ductectaic cystadenomaやadenocarcinomaではダイナミックCTによりブドウのような多房性小囊胞が明らかとなり,粘液の排出もみられる.ダイナミックCTは囊胞の形態を最も忠実に描出できる検査法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら