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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻2号

1990年02月発行

文献概要

今月の主題 膵囊胞性疾患―動態診断の基礎と臨床 主題

粘液産生膵疾患に対するバルーンERP圧迫撮影法の診断能―動態診断とその適応を含めて

著者: 池田靖洋1 真栄城兼清1 黒田雄志1 宮崎亮1 吉本英夫1 志村秀彦1 田中雅夫2 古田耕3 渡辺英伸3

所属機関: 1福岡大学医学部第1外科 2九州大学医学部第1外科 3新潟大学医学部第1病理

ページ範囲:P.175 - P.187

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要旨 粘液産生膵疾患(組織判明15例)に対する通常のERPとballoon ERP-CSの診断能を対比し,balloon ERP-CSが優れていることを示した.なかでも,本法の特徴である圧迫スポット撮影により,他の画像診断では診断不能であったintraductal adenocarcinomaの3例を診断することができた.ERP所見と病理組織診断を検討すると,分枝膵管拡張型9例では,hyperplasia8例,adenoma1例であった.一方,主膵管拡張優位型6例では,intraductal adenocarcinoma3例,adenoma1例,hyperplasia2例で癌が半数を占めた.囊胞の辺縁が平滑な分枝膵管のみの囊胞状拡張例は,balloon ERP-CSによる動態診断の適応と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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