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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻3号

1990年03月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の切除範囲をどう決めるのか 主題

胃癌の切除範囲をどう決めるのか―内視鏡診断を中心に

著者: 高木國夫1 太田博俊1 竹腰隆男2

所属機関: 1癌研究会付属病院外科 2癌研究会付属病院内科

ページ範囲:P.281 - P.290

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要旨 胃癌の切除範囲の決定について内視鏡診断を中心に検討した.粘膜内浸潤については,色素散布による粘膜面の観察と共に,胃生検を応用した点墨法が切除範囲の決定に有用であって,胃中部に最も多く認められる早期癌で,特に胃体下部に占居する症例では,口側粘膜浸潤範囲を術前に確定しておくことが,ow(+)の防止に必要である.粘膜下層以下の浸潤については,linitis plastica型癌を含む4型癌で胃体下部から幽門部に主座を持つ症例では,口側浸潤範囲の内視鏡診断が困難な場合があって,従来の左側臥位に,胃上部を伸展して観察しうる右側臥位を併用すべきであろう.食道浸潤ならびに胃多発病変についても検討し,特に多発胃癌の検討から,胃上部の内視鏡的検索に当たって,限局した発赤粘膜病変に注目すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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