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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻3号

1990年03月発行

症例

若年性胃腸管ポリポーシスの1例

著者: 斉藤裕輔1 池延東男1 早川尚男1 高木直行1 梁承茂1 白壁彦夫1 池上雅博2 下田忠和2

所属機関: 1早期胃がん検診協会中央診療所 2東京慈恵会医科大学病理

ページ範囲:P.349 - P.359

文献概要

要旨 患者は39歳,男性で,胃部不快感を主訴に受診.X線,内視鏡検査で胃角部から幽門部にポリポーシスを認め,前庭部前壁では大きな結節状隆起を呈していた.組織学的に若年性ポリポーシスが疑われた.大腸にも十数個のポリープを認めた.胃切除術および大腸は内視鏡的ポリペクトミーを施行した.組織学的には胃,大腸とも若年性ポリポーシスで,胃の大きな隆起部分では若年性ポリープ中に胃型の異型上皮様構造と,一部に明らかな胃型の腺癌を認めた.大腸のポリープは若年性ポリープと腺腫,癌の併存を認め,腺腫内癌はなかった.若年性胃腸管ポリポーシスはまれな疾患で,癌化の問題,家族内の消化管癌の発生の危険性を中心に文献的考察を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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