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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻4号

1990年04月発行

文献概要

今月の主題 Barrett食道 主題

Barrett食道の内視鏡診断

著者: 神津照雄1 坂口文秋1 山田英夫1 荻野幸伸1 菱川悦男1 芹沢美和子1 村岡実1 石島秀紀1 田中元1 宮崎信一1 佐久間洋一1 小野田昌一1 磯野可一1

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.399 - P.406

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要旨 前癌病変として知られるBarrett食道の内視鏡像について検討した.多くの症例は扁平上皮と円柱上皮の間に食道炎の介在を認めたが,経過の長い症例ではその移行は明瞭であった.粘膜面は周囲の炎症の程度により発赤肥厚の中に萎縮した扁平上皮の遺残島を認めたり,淡い萎縮性の発赤として観察され,一様ではない.血管透見は炎症の進行中の症例では見られることは少ない.電子スコープの近接観察では胃小窩模様の観察ができる.Barrett上皮を選択的に染色する方法はないが,crystal violetが今後期待される色素剤である.Barrett上皮内のdysplasia,carcinomaへの初期変化を捉えるにはこまめな生検が大切である.また一度形成された食道の円柱上皮は逆流防止手術をしても完全消失は期待できない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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