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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻4号

1990年04月発行

文献概要

今月の主題 Barrett食道 主題症例

Barrett食道腺癌の2例

著者: 青木克憲1 金子栄蔵2 喜納勇3 戸倉康之4

所属機関: 1浜松医科大学第2外科 2浜松医科大学第1内科 3浜松医科大学第1病理 4浦和市立病院外科

ページ範囲:P.453 - P.459

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要旨 Barrett食道からの発生が考えられる食道腺癌を2例経験した.〔症例1〕は60歳の男性,〔症例2〕は69歳の女性.2例ともに食道裂孔ヘルニアを伴い,主病巣はIm・Ei,約5cm,全周性の表在隆起型で,前者はsmに限局する高分化型腺癌,後者はpmまで浸潤するadenocarcinoma muconodulareであった.円柱上皮は共通してmetaplastic specialized columnar epitheliumを形成し,島状に扁平上皮の残存と,円柱上皮下に固有食道腺の存在を認め,後天的な成因が考えられた.Barrett上皮の定義を病理学的criteriaと内視鏡診断の二面から整理し,またBarrett上皮のfollow-upにおけるdysplasiaの問題について考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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