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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻4号

1990年04月発行

症例

S状結腸捻転を起こし切除した腸管嚢胞状気腫症の1例

著者: 前田光雄1 鈴木和文1 松田康平2 小倉学2 村岡章弘2 宮本和明2 柱本満2 岡田究2 鎮西忠信2 山城主計2 柏木亮一3 木全博己3 小谷穣治3 富岡正雄3 福田裕3 藤本彊3 春井正資4

所属機関: 1加古川市民病院胃腸科 2加古川市民病院内科 3加古川市民病院外科 4加古川市民病院病理

ページ範囲:P.473 - P.477

文献概要

要旨 患者は82歳,男性,鉄欠乏性貧血の原因検索により,S状結腸の腸管嚢胞状気腫症(PCI)と判明し経過観察していたが突然のイレウス症状にて来院した.腹部立位写真の結果,S状結腸捻転による絞扼性イレウスと診断し,開腹切除した.本例におけるPCIの原因としては陳旧性肺結核に起因する慢性閉塞性肺疾患の存在が考えられた.またS状結腸捻転によりPCIが惹起された例は報告されているが,本例のようにPCIの存在が先行し,その後S状結腸捻転を生じた報告例は本邦では初めてである.PCIの存在により腸管が浮揚,過長したことが原因であると想定された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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