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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻5号

1990年05月発行

文献概要

今月の主題 炎症性腸疾患の鑑別診断(1)―小腸・回盲部病変を中心に 主題

臨床像からみた炎症性腸疾患

著者: 小林絢三1 押谷伸英1 中村志郎1 小畠昭重1 松本誉之1 大川清孝1 北野厚生1

所属機関: 1大阪市立大学医学部第3内科

ページ範囲:P.516 - P.522

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要旨 近年の画像診断の発展に伴い炎症性腸疾患に対する診断能は飛躍的に向上しており,個々の画像所見に関しては既に確立されたとも言える.炎症性腸疾患の診断のステップとしては,①臨床症状および発現様式,薬物,放射線照射などの化学的,物理的影響の有無,理学的所見,血液データなどの臨床像,②X線あるいは内視鏡検査による病変の分布様式ならびに空間的連続性,③上記画像診断における個々の病変の性質(潰瘍の形態,大きさ,辺縁性状など)など,多角的な検討からなされるものであるが,その病像においてオーバーラップすることが少なくなく,鑑別に難渋する症例が少なからず存在する.したがって,炎症性腸疾患の鑑別診断に際しては病像,病態の連続性を常に念頭に置いて診断を進めることが肝要と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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