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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻6号

1990年06月発行

文献概要

今月の主題 炎症性腸疾患の鑑別診断(2)―大腸病変を中心に 主題

炎症性大腸疾患の鑑別診断―X線診断の立場から

著者: 瀬崎徳久1 西沢護2 林学1 間山素行1 秡川正嗣1 若林芳敏1 炭田正俊1 岡田周一1 田口忠男3

所属機関: 1千葉県がんセンター 2東京都がん検診センター 3千葉労災病院

ページ範囲:P.637 - P.647

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要旨 自験255例の炎症性大腸疾患のX線,内視鏡,生検組織検査の初回診断能をみると,それぞれ78.4%,82.7%,54.9%であった.有所見群でみるとX線診断能は84.4%となり,肉眼所見のみからではX線,内視鏡診断能はほとんど同じであった.初回生検診断能は低かった.X線の鑑別診断能を向上させるために,初回X線診断で確定診断が不能であった55例の再検討(見直し診断)を行った.その結果,大多数(85%,47/55)は診断可能となった.見直し診断には,内視鏡や,臨床情報の十分与えられた生検診断の併用が最も有用であるが,病歴や臨床症状,細菌学的検査を含めた臨床検査所見の詳細な把握,臨床経過,X線による経時的診断や小腸病変合併の有無の検討などが重要と思われた.見直し診断後の真の意味の分類困難大腸炎(狭義)は1.2%(3/255)という成績であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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