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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻6号

1990年06月発行

文献概要

今月の主題 炎症性腸疾患の鑑別診断(2)―大腸病変を中心に 主題症例

アフタ様潰瘍だけから成る腸型Behçet病(疑わしい型)の1例

著者: 碓井芳樹1 韓東植1 松川正明1 山田聰1 近藤健司1 大井出弘純1 有山襄1 白壁彦夫2 北村成大3

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科 2早期胃がん検診協会 3順天堂大学医学部第1病理

ページ範囲:P.719 - P.722

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要旨 患者は31歳,主婦.下痢,発熱,体重減少を主訴として来院.口内アフタ,陰部潰瘍の既往があり,S状結腸から回腸終末部にかけてびまん性にアフタ様潰瘍だけから成る病変の多発を認めた.潰瘍からの生検では肉芽組織と壊死組織をみるだけで,特異的な所見を認めなかった.プレドニン投与後,症状は軽快し,腸病変はひだ集中などの所見を残すことなく消失した.回盲部に大きな潰瘍がなく,びまん性でかつ広範にアフタ様潰瘍だけから成る腸型Behçet病(疑わしい型)であり,まれな病態を示したので報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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