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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻7号

1990年07月発行

文献概要

今月の主題 小さな表面型(Ⅱ型)大腸上皮性腫瘍 主題

進行大腸癌の初期病変としての大腸“表面型”病変の意義

著者: 光島徹1 永谷京平1 南原好和1 田上洋一1 北城厚志1 山根豊1 北原健二1 杉村和彦1 中村芳知1 横内敬二1 阿部陽介1 清水久和2 佐久間俊行2 吉田竜介2 亀田俊忠2 小久保武3 井熊仁3

所属機関: 1亀田総合病院消化器内科 2亀田総合病院外科 3亀田総合病院病理

ページ範囲:P.819 - P.827

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要旨 進行大腸癌の初期病変と関連して重要視されている“表面型”病変につ

いて検討を行った.切除標本の組織学的検討から,進行大腸癌の8~9割は扁平隆起由来,1~2割は平坦・陥凹型早期癌由来であることが推測された.進行癌に発育する有茎性病変は少ないと思われた.検診受診者6,771名における“表面型”病変の有病率は1.0%で,その中の癌の割合は11.8%であった.われわれの施設で発見した“表面型”病変165病巣の形態は,Ⅱa 97.6%,Ⅱa+Ⅱc 2.4%であった.純枠なⅡcは認めなかった.大腸癌による死亡を減少させるには,“表面型”病変の存在の可能性を常に,頭に置いて注意深く注腸X線もしくは大腸内視鏡検査を行うことが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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