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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻7号

1990年07月発行

肉眼形態の判定基準

小さな表面型(Ⅱ型)大腸上皮性腫瘍―肉眼形態の判定基準―私はこう考える

著者: 丸山雅一1

所属機関: 1(財)癌研究会付属病院内科

ページ範囲:P.862 - P.863

文献概要

 大腸上皮性腫瘍の肉眼形態の判定基準をテーマにすることは,それが臨床診断学(X線・内視鏡)には不可欠なものであるとの認識がある証である.大腸では,今,ある1つの肉眼形態とその肉眼形態を構成する組織学的所見には1対1の対応が存在するかどうかが問題になっている.もし,この対応が存在するのであれば肉眼形態を正確に描出するなり,内視することにより,その病変の組織学的診断を予見できるという形態診断学の一般的原則が通用することになる.

 早期胃癌の診断学にはこのような一般的原則を証明する方法を模索しながら進歩してきた歴史がある.隆起性の早期胃癌は隆起の表面の性状と胃小区像との類似性とそのかけ離れの程度に基準を置いて診断される.一方,陥凹性早期癌と良性潰瘍,あるいはその瘢痕との鑑別診断は陥凹の形,陥凹面の性状,そして集中する粘膜襞の様相に基づいてなされる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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