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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻8号

1990年08月発行

文献概要

今月の主題 臨床経過からみた胃生検の問題点 主題

臨床経過からみた胃生検診断の問題点―隆起型異型上皮巣の経過を中心に

著者: 高木國夫1 太田博俊2 上野雅資2 竹腰隆男3 加藤洋4

所属機関: 1林外科病院 2癌研究会付属病院外科 3癌研究会付属病院内科 4癌研究所病理部

ページ範囲:P.949 - P.958

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要旨 臨床経過からみた胃生検診断の問題点として,隆起性病変の中で,特に境界病変の生検GroupⅢの推移を1年以上経過観察し,胃切除または内視鏡的切除が施行された症例を検討した.生検診断がGroupⅢからⅤに変化した早期胃癌3例,GroupⅢのまま推移し,病変の増大を示したⅡa様異型上皮巣の1例,ならびに内視鏡的切除を施行した隆起型異型上皮巣の7例を提示した.臨床経過中の生検診断GroupⅢ→Ⅴの変化に対する臨床的対応については,lcm前後の小病変では内視鏡的切除が可能であり,2~3cmの病変で増大を示すものには,組織学的に高分化型腺癌の早期癌の併存が認められ,胃切除と共に内視鏡的切除を伴う胃部分切除の縮小手術が検討されよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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