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文献詳細

雑誌文献

胃と腸25巻9号

1990年09月発行

今月の主題 早期食道癌を問う

主題

食道sm癌の臨床診断と予後―予後の良いもの悪いもの

著者: 井手博子1 野上厚1 葉梨智子1 遠藤健1 窪田徳幸1 中村努1 室井正彦1 江口礼紀1 小林中1 羽生富士夫1 山田明義2 村田洋子3

所属機関: 1東京女子医科大学消化器外科 2東京女子医科大学放射線科 3東京女子医科大学内視鏡科

ページ範囲:P.1067 - P.1074

文献概要

要旨 近年食道の表在型癌手術例が急増しているが,なおsm癌が圧倒的に多い.今回食道の早期癌としての条件は何か,sm癌につき予後の良いもの,悪いものの形態学的特色を食道表在癌159例の切除標本および治療経過から検討した.sm癌のsm層浸潤度と浸潤面積は予後と有意に相関した.わずかに浸潤をみるsm-Ⅰはほぼ粘膜癌の予後に匹敵,肉眼型は0-Ⅱb型,0-Ⅱc型に相当した.sm癌で予後の良いものの肉眼型はm癌類似の0-Ⅱb型,0-Ⅱc型と隆起型の単純型,深達度がsm-Ⅰとわずかなものと考えられた.予後の悪いsm癌の肉眼型は隆起型と陥凹型との混合型で0-Ⅰ型癌はIpl+Ⅱc型,0-Ⅱa型癌はⅡa+Ⅱc型であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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