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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻1号

1991年01月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌―診断の基本と方法 主題 Ⅰ.診断の基本

“胃癌の三角”:場と肉眼型と組織型と

著者: 中村恭一1

所属機関: 1筑波大学基礎医学系病理

ページ範囲:P.15 - P.25

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要旨 胃癌の発生の場と組織型と肉眼型とは,F境界線の経時的変化と癌組織発生でもって強く結ばれていて,いわば“胃癌の三角(the triangle of stomachcancer)”とも言うべきものを形成している.早期胃癌診断のための基本とは,それらの関係についてである.胃癌の場と組織型と肉眼型とに関する情報は,X線・内視鏡・生検によって術前に得ることができるのであるが,それらから良質な情報が1つしか得られなくとも,“胃癌の三角”を考慮することによって他のことを推測することができる.更には,それらの術前の情報に基づいて最善の処置が可能となる.癌発生の場{F線内部領域,F線近傍領域,F線外部領域}を3つに分けることによって,それぞれの場における“胃癌の三角”を早期胃癌診断の基本とすることができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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