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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻1号

1991年01月発行

文献概要

研究

右側臥位による内視鏡検査法の有用性―linitis plastica型スキルス胃癌の早期発見のために

著者: 服部了司1

所属機関: 1服部胃腸科医院

ページ範囲:P.89 - P.97

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要旨 胃の実測立体模型を作製して左右側臥位の内視鏡像の違いを検討し,胃体部の観察には従来の左側臥位よりも右側臥位のほうが合理的であることが明らかとなった.左側臥位のみの内視鏡検査で7年5か月間に発見した96例の胃癌と,右側臥位での検査を追加した内視鏡検査で4年間に発見した胃癌50例のCMA領域別の早期癌比率を比較すると右側臥位を併用して以降はC領域40%,M領域39%,A領域41%と均一で,従来の左側臥位のみの検査での早期癌発見率の部位による偏りがなくなった.また小彎側への偏りも改善され,胃体部大彎の胃底腺および腺境界領域に深達度mの3例の未分化型早期癌と1例の分化型早期癌も発見されている.検査体位としての右側臥位の併用は,内視鏡検査における盲点の改善に寄与するものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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