文献詳細
文献概要
--------------------
海外文献紹介「上部消化管の平滑筋腫瘍の評価のための超音波内視鏡検査:42例の経験」
著者: 中村常哉1
所属機関: 1愛知県がんセンター消化器内科
ページ範囲:P.98 - P.98
文献購入ページに移動 Endoscopic ultrasonography for the evaluation of smooth muscle tumors in the upper gastrointestinal tract: an experience with 42 cases: Tio TL, et al (Gastrointest Endosc 36: 342-350,1990)
EUSが実施された12人の平滑筋腫疑いの患者(Group1)と12人の平滑筋肉腫疑いの患者(Group2)が手術された.良性と判定された根拠は固有筋層と連続する境界明瞭な均一な低エコーの腫瘤で周囲の組織に浸潤する所見やリンパ節転移を認めないものである.平滑筋腫の疑い症例は病変が大きいため,あるいは出血のために切除された.悪性との診断は辺縁が不整で不均一な低エコーの腫瘤である場合や周辺の臓器に浸潤する所見を有する場合になされた.Group1は平滑筋腫10例,結節状の辺縁を有する胃潰瘍1例,食道壁に浸潤した気管支のカルチノイド1例でEUSの正診率は83%であった.Group2では平滑筋肉腫7例,平滑筋芽細胞腫3例,膠様腺癌1例,気管支の癌1例であり,正診率は内視鏡50%,X線検査42%,CT50%,EUS83%でEUSが勝っていた.
EUSが実施された12人の平滑筋腫疑いの患者(Group1)と12人の平滑筋肉腫疑いの患者(Group2)が手術された.良性と判定された根拠は固有筋層と連続する境界明瞭な均一な低エコーの腫瘤で周囲の組織に浸潤する所見やリンパ節転移を認めないものである.平滑筋腫の疑い症例は病変が大きいため,あるいは出血のために切除された.悪性との診断は辺縁が不整で不均一な低エコーの腫瘤である場合や周辺の臓器に浸潤する所見を有する場合になされた.Group1は平滑筋腫10例,結節状の辺縁を有する胃潰瘍1例,食道壁に浸潤した気管支のカルチノイド1例でEUSの正診率は83%であった.Group2では平滑筋肉腫7例,平滑筋芽細胞腫3例,膠様腺癌1例,気管支の癌1例であり,正診率は内視鏡50%,X線検査42%,CT50%,EUS83%でEUSが勝っていた.
掲載誌情報