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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻1号

1991年01月発行

文献概要

症例

小腸動静脈奇形の1例

著者: 廣末好昭1 天野昌彦1 松場洋1 中島理晴1 坂井誠1 坂本泰三1 福永秀行1 福田恒夫1

所属機関: 1市立西脇病院内科

ページ範囲:P.105 - P.109

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要旨 患者は54歳,男性.糖尿病,肝機能障害で外来通院中,1987年7月下旬,黒色便と高度の貧血のため入院.消化管透視,内視鏡では出血源は明らかでなかったが,貧血の進行を認めず9月19日退院.10月下旬,再び黒色便となり11月2日再入院.入院時,赤血球146×104/mm3,血色素4.5g/dlヘマトクリット14.0%.第3病日,腹部血管造影を施行.上腸間膜動脈空腸枝末梢に異常血管の集簇,早期静脈還流を認め,小腸動静脈奇形と診断.小腸部分切除術を施行,以後貧血の進行は認めない.通常の消化管透視,内視鏡によって出血源不明な消化管出血の症例には血管造影も有用と思われ報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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