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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻1号

1991年01月発行

文献概要

初心者講座 胃X線検査のポイント―私の検査法

13.術後胃の撮影法

著者: 石川勉1

所属機関: 1国立がんセンター放射線診断部

ページ範囲:P.112 - P.113

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 現在,胃の手術は原疾患の良悪性にかかわらず,多くは幽門側部分切除術が行われ,Billroth Ⅰ法で再建されている.したがって,今回は幽門側部分切除され,Billroth Ⅰ法により再建された残胃のX線検査を中心に述べる.

 手術直後を除けば,残胃の検査の目的や方法は,通常の胃X線検査と同じであり,異なるのは解剖学的に胃の形が変化していることである.したがって,残胃のX線検査においても,バリウムと発泡散を使用した充盈法,圧迫法,二重造影法を行っている.しかし,通常の胃と比較して残胃には以下のような特徴がみられる.①幽門輪は切除されているため,造影剤のバリウムや空気の流出は速やかである.そのため,残胃では十分な充盈像は得られない.また,残胃の大部分は肋骨弓下に存在するようになるため,圧迫法はほとんど使えない.したがって,残胃のX線検査の場合,二重造影法が主体となる.②手術操作により吻合部や縫合部などの変形,周囲臓器との癒着による変形が加わっている.以上の点に留意して検査を行う必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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