icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻10号

1991年10月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の組織型分類とその臨床的意義 主題

胃癌の組織型と胃壁内進展形式

著者: 下田忠和1 藤崎順子1 樫村弘隆1 池上雅博1 石井高暁1 松井隆明1 江頭由太郎1 牛込新一郎1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学病理学教室

ページ範囲:P.1125 - P.1134

文献購入ページに移動
要旨 胃癌の粘膜内と深部浸潤巣の組織型の変化と,粘膜内組織型と胃壁内浸潤増殖形式の検討を行った.粘膜内が分化型腺癌を示したものは,その浸潤巣で早期癌では144/208例が,進行癌では51/108例が低分化腺癌をはじめとして他の組織型に変化していた.これに対し粘膜内が低分化腺癌では,ほとんどその相違がみられなかったが,印環細胞癌はそのほとんどが低分化腺癌に変化していた.また浸潤部で低分化充実癌を示したものは,粘膜内が分化型腺癌に多くみられた.またこの中には予後の異なる髄様性リンパ球浸潤癌,あるいは内分泌細胞癌が少なからず含まれていた.更に粘膜内の分化型腺癌は胃型と腸型に分けられ,充実癌は腸型に,非充実癌は胃型に多かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?