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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻10号

1991年10月発行

症例

十二指腸下行部に多発した陥凹型m癌の1例

著者: 多幾山渉1 船越真人1 高嶋成光1 平林靖士2 万代光一3 小堀迪夫4 斉藤あゆみ4

所属機関: 1国立病院四国がんセンター外科 2国立病院四国がんセンター内科 3国立病院四国がんセンター病理 4瀬戸内海病院内科

ページ範囲:P.1177 - P.1180

文献概要

要旨 十二指腸下行部に多発する陥凹型早期癌を経験したので報告する.患者は65歳,男性.めまいのため人間ドックを希望し,上部消化管内視鏡検査にて,十二指腸下行部に陥凹性病変を1個発見された.精検にて十二指腸下行部の副乳頭と乳頭間の前壁と,乳頭の約3cm肛門側の前壁の2か所に陥凹性病変を認め,生検にて高分化型管状腺癌と診断された.術中内視鏡にて2病変の位置を確認し,それぞれ紡錘状に部分切除した.切除標本は2病変とも浅い陥凹性病変で,組織所見は粘膜内に限局した高分化型管状腺癌であった.本例は極めてまれであると共に,上部消化管内視鏡検査時の十二指腸観察の必要性を示唆している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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