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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻11号

1991年11月発行

文献概要

今月の主題 膠原病と腸病変 主題症例

大量の下血を来したPSSの1剖検例

著者: 松永厚生1 望月福治1 池田卓1 長南明道1 安藤正夫1 佐藤自伸1 富永現1 野村美樹子1 沢井高志2 林千文3

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科 2東北大学医学部附属病院病理 3相模原友愛病院

ページ範囲:P.1266 - P.1270

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要旨 大量下血により死亡した全身性進行性硬化症の1例を経験したので報告する,患者は39歳女性で,13年前から手指関節痛,足関節痛が出現し,皮膚硬化像,指尖の化膿性創傷,手指の屈曲拘縮,両側下肺野線維症が進行し,上腹部痛,食欲不振,嚥下困難を主訴に入院した.入院後,水様下痢便と頻回に出現する腹痛を認めていたが,突然,大量下血を来し,ショック状態となり死亡した.剖検では腸管やその他の全身臓器に壊死性血管炎を認めた.特に小腸では壊死性血管炎による多発潰瘍が認められ,大量下血の原因と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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