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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻11号

1991年11月発行

文献概要

今月の主題 膠原病と腸病変 主題症例

若年性大腸癌が先行した皮膚筋炎の1例

著者: 目黒敬義1 山崎日出雄1 樋渡信夫1 村川淳一1 佐藤譲1 豊田隆謙1 菊地孝夫2

所属機関: 1東北大学医学部第3内科 2東北大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.1281 - P.1284

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要旨 患者は29歳,女性で,全身の筋肉痛・筋力低下を主訴に来院した.臨床所見,検査所見より皮膚筋炎と診断された.悪性腫瘍合併の検索のため大腸X線・内視鏡検査を施行したところ,横行結腸に2型大腸癌を認め,またUS・CTから肝左葉に孤立性の転移巣が疑われた.横行結腸癌肝転移と診断し,横行結腸切除術兼肝左葉切除術を施行した.病理組織学的には大腸原発性の高分化腺癌および肝転移と診断された.患者は術後31か月現在,外来で経過観察中であるが,皮膚筋炎の症状は消失しており癌再発も認めていない.以上,大腸癌の発生が皮膚筋炎発症の何らかの要因となったと思われる若年女性症例を若干の文献的考察を加え報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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