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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻11号

1991年11月発行

文献概要

今月の主題 膠原病と腸病変 主題症例

Crohn病の経過観察中にSLEの合併がみられた1例

著者: 屋代庫人1 望月俊雄1 西野隆義1 長廻紘1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器内科

ページ範囲:P.1291 - P.1295

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要旨 患者は27歳,女性.他医で1983年に診断された小腸大腸型のCrohn病患者である.経過観察中に回腸およびS状結腸に潰瘍を認め,また,回腸直腸瘻,肛門部に盲瘻孔を認めた.典型的な縦走潰瘍,非乾酪性肉芽腫はみられないものの当科においてもCrohn病と診断された.1989年5月,顔面の蝶形紅斑,手指背面の円板紅斑,関節痛,発熱を訴え入院となった.免疫学的検査ではLE test,DNA test陽性,抗核抗体は320倍陽性でspeckled-diffuse型混在であった.血清補体価はCH50 20.9U/ml,C3C 35mg/dl,C4 9.1mg/dlと低下していた.ステロイドパルス療法が行われ,後療法としてpredniso-lone 30mgの投与が行われ,解熱,関節痛の消失,皮膚の紅斑の消失,白血球,補体価の上昇が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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