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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻11号

1991年11月発行

文献概要

初心者講座 胃X線検査のポイント―私の精密検査法

10.微小癌

著者: 渕上忠彦1

所属機関: 1松山赤十字病院消化器科

ページ範囲:P.1323 - P.1325

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 1.はじめに

 X線検査による微小胃癌の診断は容易ではなく,内視鏡検査が優れると言う論文が多い.私は,質の悪いX線検査は確かに質の良い内視鏡検査に劣るし,逆に質の悪い内視鏡検査は質の良いX線検査に劣ると考える.それでは「質」(検査の精度)とは何かということになるが,胃小区像,微細模様がどの程度描出されているかにより決まると思う.また,微小胃癌をX線検査で診断するには(内視鏡検査でも同じであるが),それがどのような形態学的特徴を有するのか熟知したうえで検査・読影に当たる必要がある.

 1.陥凹型微小胃癌の形状

 切除標本肉眼像からみた陥凹型微小胃癌の形状分類をFig. 1に示す.陥凹部の形により点状(2mm以下)をⅡc-P,星芒状をⅡc-S,線状をⅡc-Lとした.Ⅱc-U型は一見して病変の指摘は難しいが,よく見ると不規則で極めて浅い陥凹があり,陥凹部には小区様構造が残存している病変で,Ⅱbとして取り扱っている施設も多い.Ⅱc-Dは病変の指摘が容易な比較的大きな病変である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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