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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻12号

1991年12月発行

今月の主題 集検発見胃癌の特徴

主題

間接X線胃集検における偽陰性例の特徴

著者: 菅原伸之1 渋木諭1 平澤頼久1 森元富造1

所属機関: 1宮城県対がん協会がん検診センター

ページ範囲:P.1357 - P.1362

文献概要

要旨 間接X線胃集検における偽陰性例(率)を分析し検討した結果,次のような結論となった.①間接X線の偽陰性率は経年的に高くなってきているが,その要因は受診者の固定化現象により早期癌の占める割合が多くなってきているためと考えた.①間接X線の進行癌偽陰性率を前期(1982年度)と後期(1987年度)で推計してみると,前期31.3%から後期24.2%へ減少しており,この結果は間接X線撮影法の改正による示現能が向上したためと推察した.①進行癌偽陰性例を調べてみると,癌型では早期類似型が多く,部位では小彎側に集中しており,特に幽門輪近傍と噴門部領域で多い傾向がみられた.①進行癌偽陰性例の中に発育の速いものがあり,癌の自然史,特に時間的因子も関与していると思われた.①進行癌偽陰性例の5年相対生存率は61.1%であり,集検初回群の5年相対生存率と比べて予後が良好であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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