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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻12号

1991年12月発行

文献概要

今月の主題 集検発見胃癌の特徴 主題研究

間接受診者(地域住民)より細径パンエンドスコープで発見しえた胃癌の有病率からみた間接集検の評価

著者: 志賀俊明1 西澤護1 細井董三1 岡田利邦1 山田耕三1 大倉康男1 蓮尾友伸1 小山田直朗1 新山徹美1 斎藤雄介1 磯村政保1 野本一夫2 牧野哲也3 渡辺明4 大村秀俊5

所属機関: 1東京都がん検診センター 2多摩がん検診センター 3東松山医師会総合病院 4松江診療所 5富士胃腸科内科

ページ範囲:P.1371 - P.1385

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要旨 現状の胃集検において間接X線ではどのような癌を拾い上げ,またどのような癌を見落としているかについて,集団検診受診者の中から無作為に選び出した50歳以上の男女17,976人(以下地域集検群と呼ぶ)に対する細径パンエンドスコープでの診断をコントロールとして,間接X線の胃癌診断の精度について検討した.①細径パンエンドスコープでの診断を100%として,間接での進行癌の示現率は93%で,前壁と胃上部の早期癌類似型を除けば,ほぼ良好に描出されていた.①間接での早期癌全体の示現率は39%で,隆起型の示現率は46%,陥凹型は36%であった.部位では前壁と胃上部の病変,および2cm以下の病変の示現率が低かった.①細径パンエンドスコープによる地域集検群からの胃癌発見率は,50歳以上の男性で2.03%(早期癌1.43%),女性で1.05%(早期癌0.80%),胃集検全国集計の胃癌発見率は精検受診者受検率100%に補正して,男性で0.47%(早期癌0.23%),女性で0.15%(早期癌0.07%)で,間接X線で発見しえない癌,特に早期癌が地域集検群中にかなり存在していることになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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