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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻12号

1991年12月発行

文献概要

研究

高齢者胃粘膜変化の年次的推移

著者: 山城守也1 紀健二2 橋本肇1 江崎行芳3 仲村賢一4

所属機関: 1東京都老人医療センター外科 2東京都老人医療センター内視鏡科 3東京都老人医療センター病理科 4東京都老人総合研究所臨床病理部

ページ範囲:P.1387 - P.1393

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要旨 1967年1月より1988年12月までの高齢者剖検5,089例のうち無病変胃1,895例について,胃粘膜,胃壁動脈の肉眼および組織所見を検討し,その年次的推移を調べて以下の結論を得た.①胃粘膜の腸上皮化生は,1967年より1988年までの22年間に,男女とも漸減の傾向を示した.粘膜の萎縮性変化は女性においては漸減傾向を示したが,男性では有意差はなかった.①胃壁動脈硬化症は,加齢と共に増強するが,幽門腺領域では軽度で,胃底腺領域では高度であった.年次的には,調査した1979年から1988年までの期間では一定の傾向はみられなかった.①わが国の食事内容の欧米化が腸上皮化生の減少傾向と関連があると推定された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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