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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻12号

1991年12月発行

症例

十二指腸第2部に潰瘍性病変を伴った非特異性多発性小腸潰瘍症の1例

著者: 帆足俊男1 松井敏幸1 竹中国昭1 津田純郎1 八尾恒良1 西田哲郎2 有馬純孝2 八尾建史3 山田豊3 岩下明徳3

所属機関: 1福岡大学筑紫病院内科・消化器科 2福岡大学筑紫病院外科 3福岡大学筑紫病院病理

ページ範囲:P.1407 - P.1411

文献概要

要旨 患者は30歳,女性.主訴は貧血と腹痛である.小腸X線検査では,充盈像で下部小腸に多発する辺縁硬化像,口側の軽度拡張をみる狭窄像,偽憩室形成を認めた.低緊張性十二指腸造影上,十二指腸第2部に狭窄と粘膜集中像を,同部の内視鏡で,輪状の浅い活動性潰瘍を認めた.以上より十二指腸病変を伴う非特異性多発性小腸潰瘍症と診断し,狭窄高度でイレウス症状があるため病変部小腸47cmを切除した.切除標本においても術前検査と一致する所見がみられた.本疾患では,術前に十二指腸病変の存在を指摘した報告はなく,小腸以外の腸管病変の存在も念頭におく必要があると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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