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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻12号

1991年12月発行

症例

キサントーマ細胞を伴ったⅡa型残胃早期癌の1例

著者: 加藤俊幸1 斎藤征史1 丹羽正之1 小越和栄1 佐々木壽英2 角田弘3

所属機関: 1県立がんセンター新潟病院内科 2県立がんセンター新潟病院外科 3県立がんセンター新潟病院病理

ページ範囲:P.1434 - P.1438

文献概要

要旨 患者は73歳,女性.16年前に胃ポリープで胃広範囲切除を受け,Billroth Ⅰ法で再建されていた.7か月前より胃部不快感があり来院した.内視鏡検査にて残胃大彎側に境界明瞭な黄白色調を呈する扁平隆起性病変を認めた.肉眼的形態はキサントーマに類似していたが,中心部表面は不整な凹凸と発赤を伴っており,Ⅱa型早期癌と診断した.切除標本では2.6×1.8cmのⅡa型早期癌で,深達度mの管状腺癌であったが,粘膜の癌病巣の範囲に一致して粘膜固有層には多数の泡沫細胞を認め,キサントーマ細胞であった.癌とキサントーマの関係は明らかではないが,黄白色を呈した内視鏡所見と共に特異な組織学的所見が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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